チタンは黒い金属って本当?

下の写真の中の指輪は、どちらが純チタン製でしょうか?

答え→左の指輪が純チタン製。
右の指輪はプラチナ製(PT900)です。

他の金属との比較すると?

他の素材と並べてみると、チタンは少し黒っぽい色ですが、鏡の様にピカピカに磨けば、プラチナに近い色合いで輝く指輪になります。

どうして綺麗に輝くの?
一般的なチタン指輪の仕上げではなく、ゴールドやプラチナなど一般的なジュエリーのように、1点づつバフと呼ばれるフェルト塊と研磨剤を使って手作業で研磨する「バフ研磨」で仕上げています。

クッキリ文字が写るほどピカピカにしているので、光が反射する柔らかい輝きあり、身に着けた時に地金の色味が気にならないのが、バフ研磨の特徴です。

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上の写真の様に、技術や知識のある職人がきちんと手をかけてあげると、プラチナとの境目が気にならない程きれいになります。チタンをベースに、プラチナを装飾した指輪(m-084)です。

輝かせるには、手間とコストがかかる

困った事に、チタンを研磨でここまで光らせるには、他の素材と比べて、手間もコストもかかりすぎる金属である事。

バフ研磨で美しく仕上げるには、指輪の表面だけでなく内部にも空洞がないことが不可欠です。

一般的な指輪の製作方法

プラチナやゴールドなど一般的な指輪で多い製作方法の一つ「鋳造」は、型に溶けた金属を流し込み、冷やし固めることで一度に多くの指輪を製作できます。


奈良の大仏や南部鉄器なども鋳造で製作されています。

チタンはプラチナよりも融点(溶けはじめる温度)が高く、凝固(固まる)までの時間が速いため、表面や内部に空洞(巣)が生じやすく、鋳造が難しい金属です。

表面や内部に空洞(巣)がある場合は、バフ研磨だけでは綺麗に仕上げることが難しいという課題があります。

そのため、量産されるチタン製指輪では、IPコーティングや簡易的な研磨で仕上げられているものが多く見られます。

なので、当店では鋳造ではなく、純チタンの塊から指輪を削り出して製作しています。

将来、技術がさらに進歩すれば、コーティングなしで、どんなチタンの指輪もピカピカになる加工方法が実現するかもしれません。

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